努力を継続する方法|続く人が自然にやっている6つの習慣

「今年こそは夏までに5キロやせる!」
「絶対に禁煙します!」
「英語をマスターするんだ!」
「毎日本を読もう」

そのやる気が続いた試しがありませんよね。

映画を見て、成功者の体験談を聞いて、体重計の数字にショックを受けて私たちは「よしやろう」と決意します。

ところが3日坊主どころか次の日の朝には、その決意は頭の中から消え去り、いつもの平凡な日常生活に戻ってしまいます。

意志が弱いから?決意が弱いから?飽き性だから?根本的にダメ人間だから?

答えはNOです。

一流の経営者や有名な俳優にだってなかなか禁煙できない人がいたりするように、一度決意したことを必ずやり遂げられるほど意志の強い人はまずいません。

誰でも三日坊主で飽き性なのです。

それでも、ダイエットでも禁煙でもビジネスでも、成功した人は必ず努力を継続しています。あらゆる努力は継続してこそ意味があります。

努力を継続できさえすれば、大抵の目標は達成できます。

なぜ継続できる人と継続できない人がいるのか?
より正確には、なぜ継続できる時と継続できない時があるのか?

努力が続かない理由と努力を続けるコツをシェアしたいと思います。

1. やる気は続かないことを知っている

私たちの体には『ホメオスタシス』という仕組みが備わっています。ホメオスタシスとは自動温度調整機能のようなものです。

例えば体温が上がれば汗がでて大体36度くらいに体温を下げるようになっています。体温が下がれば体はブルブルと震えることで体温を上げるように働きます。

血糖値が下がればお腹が空いたり、甘い物を食べ過ぎて血糖値が上がりすぎればインシュリンが血液中の糖分を体に吸収して血糖値を下げる働きをします。

常に体は異常な状態を感知して『正常な範囲』に戻すように働くのです。

「よしやるぞ!」と俄然やる気が出た時というのは、普段の自分からは異常な状態です。いわば38度の高熱状態です。

高熱状態から平熱に戻すように、やる気は徐々にさがり、いつもの気分に戻るのが当たり前なのです。

努力を続けるためには、まず「やる気は続かない」ことを前提にしないといけません。やる気が続かないからこそ、やる気が続かなくても努力を継続する工夫が必要なんです。

やる気が続かないからといって自分を責めるのは止めにしましょう。「やる気は続かない⇒だったらどうすれば継続できるか?」という工夫こそが、継続できる人と継続できない人を分ける境目なのです。

2. 三日坊主を何度もやるので結果的に継続する

よく三日坊主が悪いと言われますが、私はそうは思いません。だってたとえ三日だとしてもやる気を出して行動したことだけですごいと思いませんか?

目標を立ててチャンレジする回数の平均は「0.1回」だと言われています。つまりほとんどの人は目標を立てても、一度も行動しないまま目標を忘れ去ります。

行動するだけでも平均を大きく上回るスコアですが、それが三日継続できたとすればかなり成功した部類に入ります。むしろ努力の才能があるかもしれません。

あとは三日坊主を何度もやればいいのです。三日坊主で終わってしまったことを悲観するのではなく、三日間できた、だったらもう一度三日やろう、と繰り返すのです。

やる気を継続するよりも、やる気が出る頻度を上げる意識をしましょう。

やる気が出る頻度を上げるためには、一度だけでも、自分がやる気が出る『パターン』をリストアップしておくと役に立ちます。

例えば映画を見る、成功者の本を読む、合コンに行く、などです。

一度リストアップしておけば、「やる気がでない」と思ったときに、パターンのうちどれかをやるようにすれば、やる気が出る「確率」が上がります。

今まではやる気確率が5%だったのが10%になれば、単純に2倍努力できるようになります。

3. 飽きるのを想定して色々な手段を用意しておく

たとえば5キロダイエットしたい場合、「毎日ジョギングする」という目標を立てても、ほとんど場合、挫折してしまいます。3日続けば本当にすごいことなのですから。

もしダイエットに対して、手段がジョギングだけだとそこでダイエット自体がストップしてしまいます。

ダイエットに対して、手段としてジョギング、ヨガ、サイクリング、など複数の手段を用意しておけば、ジョギングに飽きた⇒ヨガに行こう⇒ヨガに飽きた⇒サイクリングしよう、と何かしらダイエットを続けることができます。

手段をたくさん用意するときのポイントは2つあります。

ひとつはおおよその方向性が近いことです。ダイエットであればジョギングと断食ではなく、ジョギングとヨガといったように、形は違っても体を動かすという方向性が同じことが重要です。

二つめは手段に上下関係を作らないことです。ヨガよりもジョギングのほうが良いと考えてしまうと、ジョギングが続かなかった段階で挫折感を味わってしまいます。

実際にジョギングもヨガも、体の使い方も効果も違うわけで、それぞれの良いところがあります。どちらでもいいのです。

4. 仕組みを先につくって自動的に継続する

やる気というのは、脳内で『アドレナリン』が出まくっている状態です。アドレナリンは生命の危機に対応するためのホルモンなので、当然ずっと続くわけではありません。

そこでアドレナリンが出ていなくても継続できる仕組み作りが大切になります。

例えば会社の通勤を車通勤から自転車通勤にする、などです。

さらに、車を売ってしまったり、会社の近くの駐車場を解約してしまったり、ガソリン代をお小遣いに入れないように奥さんと話し合っておけば、車通勤そのものが不可能になります。

ここまでやれば100%努力が継続できます。

効果が高い分、思い切りが必要ですが、やる気が出まくった時はその勢いを利用して仕組み作りをしてしまいましょう。

5. 快楽(ドーパミン)で継続する習慣

英語の勉強をしよう!とやる気が出ても続かないのに、毎日ゲームをしたり、毎週マンガを読んだりすることは続きますよね。

英語の勉強もゲームも「自分から進んでやる」という点は同じです。それなのになぜ英語の勉強は続かず、ゲームは続けることができるのでしょうか?

その理由は、やる気が出ている時は脳内でアドレナリンが出てやる気になりますが、ゲームなど楽しいことは脳内で快楽ホルモンであるドーパミンが出ている状態だからです。

アドレナリンは継続できませんが、ドーパミンはむしろ継続を強制します。

ドラッグ「依存症」というのは、ドラッグの刺激によるドーパミン依存症です。

ゲームを「やってしまう」のは、ゲームによってドーパミンが出るからです。

よくスポーツ選手などが『好きだから』と言いますが、スポーツ選手はやる気を出しているわけではなく、好きなことをやることでドーパミンが出るので、普通の人には出来ない努力ができるのです。

ただ、残念ながらドーパミンを100%出す方法はありません。それこそドラッグやタバコなどは100%に近い確率で依存しますが、それでも100%ではありません。

どうしても相性があります。

それでも、やる気にばかり頼るのではなく、やる気が出たときは、楽しいダイエットアイディア、楽しい勉強アイディアを考えてみましょう。

例えば、私の場合、英語の『名言』を声に出して読むことがかなり楽しかったので、英語の勉強を継続することができました。

もともと『名言』そのものが好きだったからです。

英語の勉強やダイエットでも、もともと自分が好きだったこととうまく組み合わせると、かなりの確率で『やりたくてたまらない』状態を作り出すことができますよ。

6. 妄想で期待を高めて努力を継続する

やる気がなくてもドーパミンが出れば『やりたくてたまらない』状態になって自動的に継続できますが、実はドーパミンは『妄想』するだけで脳内から分泌されることが分かっています。

例えばパチンコ中毒です。

パチンコ中毒の人の脳内の状態を調べた実験があります。

その実験によると、パチンコ店の前に並んでいる時はドーパミン濃度は高いのですが、パチンコを打っている最中はドーパミン濃度は低くなっています。そしてフィーバーが起こるとドーパミン濃度は最高潮に達します。

パチンコ店に並んでいる最中にドーパミンが出ている
パチンコを打っている最中はドーパミンは出ていない

この2つの結果から分かったことは、パチンコにハマっている人は、パチンコを打つ行為そのものでドーパミンが出るわけではないということです。

パチンコを打つ行為ではなく、『フィーバーする瞬間を想像して』ドーパミンが出るのです。

つまり、成功の瞬間を想像することでドーパミンが出るのです。

勉強でもダイエットでも、志望大学の合格発表を見た瞬間、TOEICでハイスコアをとった瞬間、お気に入りのジーンズがスッとはけた瞬間、好きな人に告白してOKされた瞬間など、想像するだけでにやけてしまう瞬間を何度も想像しましょう。

それだけでパチンコ店に並ぶように、自然とテキストを開いたり、ジムに通うことが少し楽しみになりますよ。

まとめ:継続のコツは生涯の財産

私は超がつくほどの飽き性です。

昔からコツコツ努力できる人を羨ましく思っていました。

小学生の頃から、誰よりも早く諦めていましたし、漢字テストはクラス最低点だったほど「何度も繰り返す」ことが苦手でした。

勉強も部活も恋愛も仕事も、すぐに飽きてはやめる、の繰り返しでした。

それでも英語はTOEICで900点以上取れるくらいになりましたし、ダイエットや禁煙にも成功して、この記事のようにある程度の長い文章も書けるようになりました。

全ては継続できる工夫のおかげです。

おそらく世の中で成功者、一流と言われる人達は私の何倍も「工夫」しているのだと思います。

一度身についた工夫=継続のコツは生涯にわたって応用することができます。

実際、私は英語の勉強で身につけたコツを色々なことに応用しています。

英語というスキルそのものよりも、英語の勉強で身につけた継続のコツこそが私の財産だと思っています。

がんばりましょう^^