出世の心理学|上司に好かれて会社に評価される3つの方法
「がんばっているのに会社に評価されない」
「自分よりも実績のない同期が先に出世した」
自分の努力が正当に評価されないのは本当にストレスです。
私たちは誰でも公平に扱って欲しいと思っています。公平に扱われるべきだと思っていますし、学校でも会社でも、評価は公平でないといけないというのは暗黙の了解です。
不公平感はやる気とモチベーションを奪います。
ルールが公平でなければ誰も努力しません。努力が正当に評価されないからです。学校の成績評価が不公平であれば誰も勉強しませんし、会社でも同じです。
だからこそ、色々な企業が「公平な評価システム」を作るために努力しています。
それにもかかわらず現実の社会ではほとんどの場合、公平さは期待できません。会社の上司は自分の好きな部下を高く評価してしまいます。
やっかいなのは、多くの場合、上司自身が自分では公平に評価している『つもり』になっていることです。
だから「もっと評価してほしい」と単純に主張しても解決しません。ただのうざいヤツになってしまいます。
そもそも、お互いの認識がズレていることが根本的な原因なんです。
どうすれば上司との認識のズレをなくし、自分の努力が正当に評価されるのか?その方法をシェアしたいと思います。
上司と共通点をつくる
99.9%の人は不公平です。裁判官やスポーツの審判は、公平な判断をするために膨大なトレーニングを行います。トレーニングしないと公平に判断できないからです。
逆にそうしたトレーニングを受けていない99.9%の人は、自分で公平なつもりでも自分の感情で評価してしまいます。
だから自分の努力を評価してもらうためには、前提として上司に好かれる必要があります。
好かれるといっても、イエスマンになったり媚びへつらう必要はありません。そのような方法を嫌う人もいますし、あくまで『正当な評価』を求めるのであれば、それなりに好感を持ってもらえば十分です。
人に好かれる最もシンプルかつ効果的な方法は、その人に『似せる』ことです。
人は無意識的に、本能的に、自分と似ている人を好きになります。
アメリカの採用面接を調査した結果、同じレベルの候補者であっても、採用担当者と似た性別、体型、人種、趣味嗜好を持った人が採用されやすいことが証明されています。
採用担当者が意図的に差別しているのではなく、無意識に自分と似た人を高く評価してしまうのです。
現在ではアメリカの大企業では採用担当者の性別、人種構成などのバランスに注意する企業が増えていますが、それは本人が差別した意識がなくても無意識的に差別してしまうからです。
無意識的な差別を回避して正当な評価を受けるために、上司と自分に『共通点』を作ることを意識してみましょう。
自分の立場で考えても、このような共通点があるだけでなんとなく好感が持てると思います。上司も同じですよ。
上司に努力を『見せる』
なぜか評価されない。自分への評価が不公平だと感じてしまう場合、そもそも上司や親にあなたの努力が『見えていない』可能性があります。
自分が評価されたいポイントと上司が評価しているポイントに『ズレ』がある可能性があります。
私たちの脳は、自分が気になることしか見ないように出来ています。例えば自分が妊娠すると町中に妊婦が増えた気がします。自分がベンツを買おうとすると、道路を走っているベンツが突然目に入るようになります。
もちろん突然妊婦が増えるわけでもベンツが増えるわけでもなく、自分が『意識』した途端に、自分の目に入るようになっただけです。
意識しなければ見えません。
正当な評価を受けられない場合、上司にあなたの努力が見えていない可能性があります。あなたの本当の評価ポイントが見えていない可能性があるんです。
自分が本来の評価をされていないと感じるのであれば、食事や面談などの機会にいちどは言ってみる価値があります。
「自分では○○について実績を出したと思ってますが、今後どのように努力したらいいかアドバイスしてください」
こんな感じで「自分が評価されたいポイント」と「上司が評価しているポイント」のズレがないかを確認します。同時にあなたの努力を上司が意識することにもつながります。
上司の評価そのものはコントロールできませんが、評価ポイントを見せるところまではコントロールできますし、評価基準がクリアになれば、対応もしやすくなります。
上司とのコミュニケーション頻度を増やす
人が人を好きになるきっかけはシンプルです。特にシンプルに好かれる方法は、コミュニケーション頻度を増やすことです。
クラスメートを好きになるのも、同じサークルで過ごした友人が親友になるのも、単純に会う回数が多いということがベースになっています。
心理学では『単純接触効果』と言います。
ポイントはコミュニケーションの『回数』です。
1週間にいちど1時間の会話をするよりも、毎日5分の会話をする人のほうが好まれやすいのです。
コミュニケーション回数を増やす方法として「ホウレンソウ」「プライベート相談」の2つを意識すると簡単に接触頻度を上げることができます。
ホウレンソウは報告・連絡・相談のことですが、メールなどで「○○しておきました」⇒「了解」のやりとりだけならお互い負担になりません。
プライベートの相談については、結婚などの大きなイベントよりも、10秒以内で終わるような本当に小さなことを聞くのがオススメです。「オススメのバッグありますか?」「どっかいい温泉知りませんか?」など、聞く方も答える方も負担にならない質問を考えてみましょう。
コミュニケーション頻度が増えるとそれだけでも好感を持たれますが、何よりもミスや失敗した時の報告が気楽になるので、精神的にもリラックスして仕事に望むことができますよ。
まとめ:ラポールを作れば何でもうまくいく
ラポールとは「心の欠け橋」を意味する心理学用語です。
長年連れ添った夫婦が「あれちょうだい」「はい、あれね」でなぜか意図が通じてしまうように、心理的にお互いが『同調』している状態です。
ラポールが形成されることであらゆるコミュニケーションが円滑になります。
仕事のスピードが上がり、ミスもなくなります。当然結果も出やすくなり、その結果が正当に評価されるようになります。
私たちは自分で考える以上に、多くの判断を無意識的に行っています。上司の評価も同じです。だからこそ無意識的なレベルでラポールを形成することが正当な評価を受けて出世するためには必要なスキルなんです。
仕事だけでなく、恋愛や家族関係など、すべての人間関係に使えるスキルです。身につけておいて損はないと思いますよ。