失恋から立ち直る方法|過去の恋愛を忘れるための7ステップ
「あの人以上に素晴らしい相手はいない」
「こんな恋愛はもう出来ない」
人生はうまくいかないことの方が多いです。
色々な理由から本当に好きだった恋人と別れてしまうこともありますし、よほどモテる人でなければ片思いが成就することのほうが少ないでしょう。
「もっと素敵な相手が見つかるはず」
そう信じたくても、何度も頭の中で過去の記憶が繰り返されて、そのたびに辛い気持ちになってしまうかもしれません。
私たちの感情は『1』か『0』ではありません。スイッチのオンオフのように簡単に切り替えることができるものではありません。
それでも、徐々に夜が明けるように、少しずつ気持ちを前向きに変えていくことはできます。
本当に辛い経験から立ち直った人達がたくさんいます。過去の恋愛に別れを告げて前を向いて生きることが可能だと証明されています。
そこで、過去の記憶を整理して、前向きに生きるための方法をシェアしたと思います。
1. 感情を整理する方法
なぜあんなことをしてしまったのか?もしあのことがなければ・・・とグルグル考えてしまい、思考がループしてしまう経験がありませんか?
何度も何度も同じ事を考えてしまう理由のひとつは、自分の中の感情が『全て』出し切れていないことです。
私たちは同時に複数のことを考えることが苦手です。心理学では『マジックナンバー7』と言われ、私たちが考えられる事は同時に7つまでと言われますが、おそらく思い出や後悔している事など、全部挙げれば7つでは収まらないはずです。一度に全てを考えられないからこそ、いつまでも『これで全部』とならず、ぐるぐる考え続けてしまいます。
思考のループを止めるためには、自分の気持ちを全て出し切る必要がありますが、そのためには頭の中で考えるのではなく、『紙に書き出す』必要があります。
これを記憶の外部化と言います。
自分だけで考えるよりも、人に話すと気持ちが整理されやすいのは、記憶を外部化する効果があるからです。
紙に書き出す、人に話すなど、自分の考えを目に見える形にしてはじめて、自分が何を考えているのかハッキリ分かるからです。
紙に書き出す場合、小さなメモ帳ではなく、できるだけ大きな白い紙を使うのがポイントです。なぜか大きな紙のほうが気持ちを吐き出す効果が高いようです。
休日など時間に余裕がありリラックスできるタイミングで行いましょう。
気持ちを全て書き出す作業は、感情整理のために最低でも一度は行いたい作業です。書き出すだけでもかなり気分がすっきりしますし、その後の立ち直り方が全く違います。
2. 辛い記憶から離れる方法
思い出したくないのに思い出してしまうことがあります。ふとした瞬間に辛い感情が蘇って、考えちゃいけないと思ってもそのことが頭から離れないことがあると思います。
そんな時は自分の『目の動き』を確認するようにしましょう。
私たちの『視線』と『記憶』は密接に関係しています。後悔していることなど辛い記憶を思い出しているとき、だいたい同じ場所をじっと見つめてしまうことが多いです。
逆に、視線をコントロールすることで、記憶と感情をある程度コントロールできると言われています。
「考えてしまっているな」と気づいたら、自分の視線を確認して、意図的に違う方向を見るようにするだけでも気分が変わります。
私のおすすめは、『左右を交互に見る』ことです。イチ、二、サン、と数えながら、右、左、右、と左右に目を動かします。
人前ではできませんが、人目につかないところで、何度か繰り返して見て下さい。徐々に気分が落ち着いてくると思います。
3. 頭を使って感情をコントロールする
失恋した後はすぐに感情的になってしまいますよね。
感情的になっているときは、私たちの感情を司る脳の部位である『扁桃体(へんとうたい)』が活動しています。
一方で、勉強したり本を読んだり、いわゆる『頭を使う』活動をしている時は、私たちの理性を司る脳の部位である『前頭前野(ぜんとうぜんや)』が活動しています。
感情と理性では脳の部位が異なるのです。
怒っている人は冷静な話が出来ませんが、その理由は感情(扁桃体)が優位になっているので、理性(前頭前野)がうまく活動できないからです。
単純に言うと、感情が強くなると理性が弱くなります。逆に理性が強くなると感情が弱くなります。
つまり思い切り理性を働かせて上げれば、感情は落ち着いてくるんです。
仕事をバリバリこなすことで失恋から立ち直る人がいますが、これは理性を優位にすることで、感情をうまくコントロールしているんです。一見根性論に見えますが、じつは科学的に正しい失恋への対処法なんですね。
私は失恋した時など、自分の感情をコントロールするために『本を読みまくる』ようにしています。
仕事をバリバリこなす、本を読む、資格の勉強をするなど、とにかく『頭を使う』活動を増やすことで自然と気持ちが落ち着いてきますよ。
4. 体の動きに意識を向ける
感情を司る脳と理性を司る脳が異なるように、体の動きを司るのは異なる脳の部位です。運動を司るのは主に小脳と呼ばれる部分になります。
頭の中で考えすぎてしまう場合、脳の同じ部分だけを使ってしまっています。長時間同じ姿勢を続けるのがよくないように、長時間同じ思考を続けてしまうと頭が凝り固まってしまいます。シンプルに運動するだけで脳のバランスを整える効果が期待できます。
運動するときのポイントは、できるだけ運動そのものに意識を集中させることです。手足、体感といった体の感覚に集中することで小脳が活性化し、その分感情を落ち着ける効果が高くなります。
その意味では散歩よりもウォーキング、ジョギング程度のやや負荷の強い運動のほうが好ましいとも言えます。水泳が好きな人はひたすらプールで泳ぐというのもありです。
普段から体の動きや感覚に意識を向けるだけでも、感情に傾きすぎた脳のバランスを取り戻すのに役立ちますよ。
5. 積極的に忘れる方法
つらい失恋をすると『もう絶対忘れられない』と思ってしまいます。
たしかに忘れようと思ってもなかなか忘れられないものです。
「人間は忘れる生き物」と言われます。長い間、私たちは『自動的』に忘れる生き物であって、自分では忘れようとコントロールできないと思われていました。
ところが、近年の脳と心理の研究のよれば、積極的に忘れることの可能性が示されています。
どうすれば忘れたい記憶を忘れることができるのか?
ポイントは『思い出さない』ようにすることです。
『忘れる努力』ではなく『思い出さない努力』です。
意識的に忘れることはできませんが、意識的に思い出さないことはある程度はできます。
大事なのは予防です。これは『病気を治すこと』と『病気を予防すること』に似ています。
例えば糖尿病の兆候として、慢性的に血糖値が高い、ということが検査で発見された場合、糖分を控える努力はできます。その努力によって糖尿病という病気になること自体を予防することができます。
辛い記憶を忘れることも同じです。
最も大切なのは自分の気持ちを観察することです。過去の恋愛が頭をよぎった瞬間に、『これ以上考えないようにしよう』と自分に言い聞かせます。
私たちは1日5万回、思考していると言われます。
100%思い出さないことはできなくても、ある程度思い出さないことに成功すれば、何百回~何千回も辛い感情を減らすことができます。それだけ早く辛い記憶を消すことができますし、気分が明るくなります。
思い出さない努力をする上で、もっとも大切なのが自分の感情の動き、思考の動きに気づくことです。少しでも思い出そうとしていることに気づいたら、まず『思い出さないようにしよう』と意識します。
何度も頭に浮かんでくるようであれば、「理性的に頭を使う」「運動する」などのテクニックを使いましょう。物理的に思考を他のものに向けてあげることで目に見える形で、思い出す頻度を減らすことができます。
6. 忘却を加速する『記憶の干渉』
『思い出さない努力』をすることで、積極的に忘れることも可能です。
忘れたい記憶を早く忘れる方法として『記憶の干渉』を利用する方法もあります。
『記憶の干渉』とは、よく似た記憶が増えることで、以前の記憶の忘却速度が速くなる現象です。
具体的には、新しい恋愛をすることで過去の恋愛を忘れる、とういのがコレです。
よく言われる『失恋の痛みは恋愛で癒やす』というのも、科学的に正しい忘却方法なんです。
もちろんただ『数』をこなせばよいわけではなく『質』が重要になります。
ヴィトンが好きな人が、100均のバッグをいくつ買っても「やっぱりヴィトンのほうがいい」と思ってしまうのと同じで、『質』が違いすぎると似たような経験になりません。むしろ比較されることで過去の恋愛がより素晴らしく思えてしまうリスクがあります。
ところが「ヴィトンもいいけど、プラダもいい」というように、『同じくらい素晴らしい経験』が増えれば、過去の経験だけを思い出すことは減っていきます。
以前の恋愛の素晴らしかったけど、今の恋愛も素晴らしいと思えることが大切なんです。相手はしっかり選びましょう。
7. 過去を忘れられる相手の選び方
過去を忘れられる相手の条件ははっきりしています。
『相手のことを長い間考えている』ことができる恋人です。
極端な話、24時間新しい恋人のことを考えていれば、以前の恋愛はあっという間に忘れることできます。
とは言っても、そんな素晴らしい相手が突然目の前に現れるわけではありません。そこで重要なのが『長い時間一緒にいられる相手』ということです。
外見よりも何よりも、大切なのは『時間』です。
『一緒にいること』それだけで過去を思い出す時間が減り、今の恋人や今の生活に集中できるようになっていきます。
シンプルすぎると思うかもしれませんが、本来私たちの脳はシンプルに出来ています。それに、『長い時間一緒にいられる』というのは意外と理にかなった基準なんです。
長い時間一緒にいられるためには、ただ時間があればいいわけではありません。
どんなに見た目が良くても、一緒にいると苦痛という相手もいます。逆に『なぜか』一緒にいると安らぐ相手もいると思います。失恋の痛みを癒やしてくれるのは、そういう相手です。
『長い時間一緒にいられるかどうか』
シンプルに考えて、自分の直感に従ってみましょう。
まとめ:明けない夜はない
私たちは『今』が永遠に続くように錯覚してしまいます。
今の気持ちがこれからもずっと続くものだと考えてしまう悪い癖があるんです。
本当に幸せな時はまるでこの幸せが永遠に続くような気分になりますし、失恋の痛みを感じている時は永遠に過去の恋愛を忘れられないような気分になってしまいます。
でも、人間は忘れる生き物です。
良くも悪くも、永遠に続くもの存在せず、永遠に続く感情も存在しません。
最高の瞬間も、時間が経てば感動は薄れてしまいます。最悪の時期も、時間が経てば痛みは薄れていきます。
最高の瞬間、最高の関係を続けるためには決意と努力が必要です。自分が『続けたい』と思わない限り、自分が『続ける努力』をしない限り、永遠に続く感情はないのです。
もし『忘れられない』恋愛が存在するとすれば、それは自分が『忘れない』という決意と『忘れない努力』を続けた場合だけです。
逆に本当に『忘れたい』と思っているのであれば、『忘れない努力』をしなければいいだけなんです。
大切なのは自分の気持ちを知ることです。
『忘れたい』のか『忘れたくない』のかを理解することです。
もし『忘れたい』のであれば、おめでとうございます。絶対に忘れることができます。何もしなくても忘れることができます。ここに紹介したテクニックを使えば、さらに早く忘れることもできます。
『忘れたい』
『忘れたくない』
どちらでしょうか?
一度ゆっくりと考えてみてくださいね^^