お金をかけずに親孝行する7つの方法|感謝の気持ちの伝え方

「両親に海外旅行をプレゼントして親孝行」
「結婚して安心させてあげたい」
「死ぬまでに孫の顔を見せてあげたい」
「老後の面倒をみてあげないのは親不孝」

世間的に『4大親孝行』と言われるのが、旅行、結婚、孫、老後の世話だそうです。しかもどれかひとつでは不十分で、少なくともこのうち3つくらいできないと世間では『親不幸』と言われてしまいます。

正直、かなり厳しいです。

時代の流れとしても、今まで常識として言われてきた親孝行を行うことが困難になってきています。

生涯独身の人も増えていますし、子供を持たない夫婦も増えています。両親と離れて暮らしている人には老後の世話は非現実的ですし、よほど金銭的・時間的な余裕がなければ旅行に連れていくこともできません。

旅行に連れて行くことも、結婚することも、孫の顔を見せることも、老後の世話を約束することも、どれもできない人はたくさんいます。

少なくとも『今すぐ』全てができる人はほとんどいないのではないでしょうか?

だからといって世間一般の親孝行ができないから親不孝だと決めつけるのは間違っています。

親孝行の本質は、親を幸せにしてあげることです。

幸せに決まった形がないのと同じで、親孝行に決まった形はないのです。独身でも派遣社員でもお金がなくても、親孝行は必ずできます。

どうすれば親を幸せにできるのか?

その答えを出すための7つのアイディアをシェアしたいと思います。

1. 親が欲しい物から親孝行する

ピーター・ドラッカーは「経営は顧客を知ることからスタートしなければならない」と言います。顧客を知らなければ顧客を幸せにすることはできないように、親をしらなければ親を幸せにすることはできません。

まず親が何を欲しがっているか、何をやりたがっているかを聞いてみましょう。

その中には「温泉に行きたい」「孫の顔が見たい」など、お金がかかったりすぐに難しいものもあるかもしれませんが、「パソコンを覚えたい」「絵を習いたい」など、聞いてみないと分からないものが必ずあります。

数千円で買って上げられるものがあるかもしれませんし、教えて上げたり、手伝えることもあるかもしれません。

この段階では実際に実現可能かどうかは考えず、まずはリストアップすることが大切です。

「今欲しい物ないの?」「なんかやりたいことないの?」という質問をすることで、求めている物を聞いてみましょう。

2. 感情を満たすことで親孝行する

人間は感情の生き物です。安心したい、認められたい、人の役に立ちたいなど、私たちは様々な感情を求めて生きています。

参考までに、行動心理学では人間の感情的欲求を6つに分類しています。

  • 1.安全・・・安心したい、身の安全を確保したいetc.
  • 2.変化・・・新しい服が欲しい、旅行したいetc.
  • 3.重要感(承認)・・・社会的に認められたいetc.
  • 4.つながり・・・孤独になりたくない、恋人が欲しいetc.
  • 5.成長・・・スキルアップしたい、人間的に成長したいetc.
  • 6.貢献・・・人の役に立ちたい、社会貢献したいetc.
  • 誰もが6つ全ての欲求を持っていますが、人によって強弱が異なります。親が強く求めている感情的欲求を満たしてあげることで、お金では買えない親孝行ができます。

    自分の親はどんな感情を求めているのか考えてみたり、会話の中で探ってみましょう。

    例えば男性は一般的に「3重要感」の欲求が強いですが、定年退職後は社会的地位がなくなるので欲求不満になりがちです。

    そのような場合「お父さんを尊敬している」という一言だけでも、親にとっては本当にうれしい言葉のプレゼントになります。

    「4つながり」を求めていれば、こまめに電話してあげるだけでも立派な親孝行です。

    「6貢献」を求めていれば、色々なボランティアの紹介だけでも役立つかもしれません。一緒にボランティアに参加したりすれば、親としてはかなりうれしいかもしれませんよ。

    3. 価値観を大切にすることで親孝行する

    誰でも自分なりの価値観を持っています。車が好き、旅行が好きといった趣味嗜好の話に留まらず、結婚や働き方生き方まで色々です。

    価値観は年代によってもかなり異なるので、必ずしも親の価値観に同意できないことが多いと思いますが、もし「自分もそう思う」という点があれば、その部分だけでも肯定してあげましょう。

    たとえばお父さんがバリバリの企業戦士で、男はバリバリ働くべき、という価値観を持っていたとします。

    一方、息子の自分は全く出世できていない。そんな時はつい劣等感や罪悪感を親に対してもってしまいますが「お父さんみたいに出世できるかどうかは分からないけど、お父さんを見習ってとにかく一生懸命働くよ」くらいであれば言えるのではないでしょうか?

    強がる必要も嘘をつく必要はないですし、親を無理にたたえる必要もありません。尊敬できる部分を尊敬する、肯定できる部分を肯定するということです。

    4. エピソードを伝えて親孝行する

    あなたが「親孝行したい」と思っているのであれば、何かしら親から「受け取った」ものがあると感じているのだと思います。

    ところが、漠然と「感謝している」と考えているだけでは具体的な表現方法や行動が分からないんです。

    「自分が受け取ったもの」「感謝していること」を具体的にリストにしておくと表現しやすいですし、いろんな親孝行アイディアが出てくるはずです。

    さらに、親がしてくれたことが「今の自分」にどのような影響を与えているか、考えてみましょう。

    私個人で言えば・・・
    ・小さい頃に母親が本を読み聞かせしてくれた⇒今でも本が好き。
    ・父親が無謀とも思える大学受験を応援してくれた⇒今でも色々なことにチャレンジできる。といった感じです。

    このようにエピソードを伝えるだけでも、言われた方はかなりうれしいと思いませんか?

    5. 今すぐできることで親孝行する

    「親孝行したい時に親は無し」ということわざがあるように、いつまでも親が生きているわけではありません。

    親孝行に限らず「いつかやりたい」と思っていたことが一生できずに終わるというのは物事の常です。

    いつかやりたいのであれば今やるべきです。とはいっても、できないことはできないので、「今できること」を今やってみましょう。

    誰にとっても人生に残された時間は限られています。一緒に食事をしたり、電話をしたりすることは、それほどお金はかかりませんが、時間がなければ出来ません。

    いつか高級レストランに連れて行くのではなく、今日、実家に帰って食事する、いつか海外旅行に行くのではなく、今電話してあげることが大切です。

    自分の時間を親のために使ってあげることは、それだけでも立派な親孝行だと思います。

    6. 準備をすることで親孝行する

    親が子供の将来のために、学費を積立たりするのと同じように、子供が親の将来のために、今できる準備をしておくことも、立派な親孝行です。

    もちろん介護や医療などの問題はケースバイケースで、その時になってみないと分からないことが多いですが、今のうちに本を読んで勉強しておくだけでも、いざという時の行動が変わってきます。

    他にも、誰にでも訪れる可能性が高いイベントが、親の葬儀です。

    先日、私の友人の父親が亡くなり、友人夫婦は貯金をはたいて、300万円かけて葬儀を挙げました。

    地域によっては、立派な親の葬儀を挙げることが子供の義務であり、親本人もそれを望んでいるケースが多いのです。

    意外と(?)お葬式ってお金がかかりますし、高額な葬儀費用の負担は相続で揉める原因にもなります。

    子供にできる準備として、地域の『互助会』などに入っておけば半額程度の負担で葬儀が挙げられたりします。(本人が加入するだけで親の葬儀も安くなります。)

    もし費用面で心配があれば、検討してみましょう。

    「子供が親にできる最後の親孝行はお葬式を挙げること」だと言われますが、そのための準備をすることだけでも、立派な親孝行だと思います。

    7. 健康を気遣うことで親孝行する

    歳をとると体の色んなところが悪くなってきます。

    自分が病気になった時を思い出して欲しいのですが、体の調子が悪い時って不安になりますよね?

    子どもには何も言わなくても、自分の健康状態について、不安を感じていない親はほとんどいないはずです。

    そのため、子どもが親の健康を気遣うってくれるというのは、ほとんど全ての親にとって本当にうれしいことなんです。

    しかも健康に良さそうな料理を作ってあげたり、寝具をプレゼントするなどであれば、あまりお金もかかりませんので、すぐに親孝行できるはずです。

    私の場合、自分が飲んでいるサプリメントで親にも勧めたいものを、毎月プレゼントしています。

    金額にして数千円程度ですが、とても喜んでくれますよ。

    実際に体調も良いみたいなので一石二鳥です^^

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    まとめ:親孝行=親の幸せを手伝うこと

    誰でも「良い人生だった」と思って死にたいです。

    子供から海外旅行をプレゼントされても、子供が結婚して孫ができても、何不自由のない老後を送ったとしても、親自身が良い人生だったと思えなければ意味がないですよね。

    もちろん「良い人生だった」と思うのは親自身です。私たちが自分で幸せになるしかないのと同じで、幸せになるのは親自身です。最終的には親自身が自分で自分の人生を肯定するしかありません。

    子供の私たちにできるのは、親が自分の人生を肯定する『手伝い』をすることだけです。

    「親を幸せにする」と言いますが、本当は「親が幸せになる手伝いをする」ことしかできないんです。

    「親を幸せにしないといけない」と気負いすぎると何もできなくなってしまいます。それよりも「親が幸せを感じるために、何か手伝えることはないかな?」と考えた方が発想も広がりますし、私たち自身も自由になれます。

    常識にとらわれず自由な発想で親孝行しましょう^^